さざなみ読書録

29歳のペーペー社会人が主に本の感想、ごくまれに創作物などを不定期で投稿します。さざなみも立たないような日常。

【雑感】無粋を押し付け合う

夜の扉を開けて行こう

支配者たちはイビキをかいてる

 

 

ブルーハーツの1000のバイオリンが好きになったのは高校生の頃。勉強、親、教師。ままならないことばっかりだった僕は、この反体制的な歌詞とそれを激しく吐き出す歌に取り憑かれていた。

なんであんなに勉強しろって言われるんだ。

なんでそんな仕事が上手くいかなくてヘラヘラしていられるんだ。

なんで正しいことしか言ってくれないんだ。

なんでみんな無粋なことばっかり押し付けてくるんだ。

なんで、なんで、なんで。

 

 

それから十年弱。二年前。会社のイベントでバンドをすることになり、その曲決めで久しぶりにこの曲を聴いた。やっぱり好きだなあと思った。

しかしそれ以上に、すでに自分が体制側であり、「支配者」であることに気づいて悲しくなった。

 

 

それからさらに二年経って今。相も変わらず「支配者」なのだが、それでも見方は変わってきたように感じる。

 

結局のところ、排水溝掃除なり教師なり政治なり、誰かしらが正しいことをして、誰かしらが正しいことを言わなければいけないのだろう。

その行為はときに耐えられないほど無粋だが、それを背負ってやるのが大人の役割なんだろう。

 

だから僕は正しくあれと説教し続けよう。その部分の無粋は僕が請け負うから。